レンタルサーバーのFTP/FTPS/SFTP機能 表[#21]

FTP(File Transfer Protocol)は2台のコンピュータ間でファイルを転送するときに使います。ここでは、サーバーコンピュータと個人のPCです。

FTP/FTPS/SFTPのように種類がありますが、SはSecure を表し暗号化通信を意味します。

ここにあげた表にはFTPの使えないものはありません。おそらくそのようなサーバーはないのではと思いますが、念のためにチェックしました。

FTPを使う場面-1

たとえば、WordPressのバックアップデータを転送する場合に使います。レンタルサーバーの安いプランには自動バックアップ機能(ディスクの契約領域全体)がないものもありますから、FTPは欠かせません。

FTPを使う場面-2

WordPressにプラグインを設置したところWordPressの管理画面が真っ白になった経験があります。この場合は、WordPressの管理画面は一切の操作ができないため、FTPソフトウェアで接続し問題のプラグインを削除するとWordPressの管理画面が復帰します。

FTPを使う場面-3

この他に、たとえばWordPressの管理画面を使わずにファイルを転送して設置する使い方もできます。

レンタルサーバーの自動バックアップ(全体)表[#18]

バックアップはもしものときの備えのために、サーバーで利用中のデータのコピーを自動で作成し保存するものです。

ここで言う「自動バックアップ(契約ディスク)」はサーバー側で用意する、自らが契約した使用するデータが含まれるディスクの領域全体をバックアップする機能です。たとえば契約中の領域が100GBあれば、このすべてです。

バックアップはもしもの時の保険のようなもので、何かの原因でホームページのデータなどが失われたときにバックアップデータから復元することができます。

自動バックアップ(契約ディスク)の機能は、安いレンタルサーバーのプランでは付かないことが多いです。

自動バックアップ(契約ディスク)の機能がない場合は、レンタルサーバーが備える管理パネル、ファイルマネージャーなどや、自分で用意したFTPソフトウェアなどの手段でダウンロードすれば、使用するディスク領域のバックアップデータを取得できます。

ただ、何らかの更新したデータが発生するたびに、その部分を手作業で取得する必要があるため面倒です。

この機能は、そんな面倒なことをしなくてもすみます。

レンタルサーバーのデータベース数 表[#16]

MySQL(マイエスキューエル)は、WordPress(ソフトウェア)を利用するときに使うデータベースソフトウェアのことです。

通常は、MySQLの数はホームページ(ブログ、webサイト)を作成するWordPressの数と同じ数だけ用意します。10個のホームページを作成する場合はMySQLも10個必要です。

MySQL数は、ホームページを1個のみしか作成しない場合は気にする必要はありません。

ただし、1個しか利用できない場合は、WordPressによるホームページは1つだけしか作れないということではないです。複数を作ることはできますが、それだけ負担がかかります。

どのレンタルサーバーがいいのか解説するサイトがたくさんありますが、なかには明らかに間違った情報を記載したところがあります。

「WordPressは1つのサイトにつき1つのDB(データベース)を使うため、MySQL数が1つでは複数のホームページを運営できない。」というのは正しくない情報です。MySQL数が1つでも複数のWordpressホームページを作ることができます。

WordPressのマルチサイト機能

この機能を利用すると、1つのMySQLと1つのWordPressで複数のホームページを作成できます。

ただ、この機能を使うのはあまり気が進まないと個人的には思います。

理由の一つ目は、複数あるどれか1つのホームページに不具合が発生すると、異常がない他のホームページにも影響を及ぼします。この理由だけでも、マルチサイト機能は使いたくないと感じます。

二つ目は、WordPressは利用できるプラグインの種類が豊富ですが、マルチサイト機能のWordPressの下では動作しないものがいくつもあります。

そのプラグインが無くてはならないものであればどうにもなりません。

無料版では使えなくても、有料版はマルチサイト機能の下で使えるものもなかにはあります。有料版の費用対効果を考えると疑問に感じることも多いです。

レンタルサーバーの月間転送量 表[#13]

レンタルサーバーの用語には転送量というものがあります。

「転送量って何?」という感じの人が多いのではと思いますが、携帯電話やスマートフォンの「通信量」と同じです。

サイトを閲覧するたびにサーバーから閲覧者のPCにデータを転送しますが、文字、画像、音声、動画などすべてのデータの総量がどれほどか、ということです。

表は月間の総量ですが、実際にはレンタルサーバー会社により1日あたりの総量を制限するところがあります。

多くの場合は、制限量を超えたらどうなるかを神経質に気にする必要はありません。ただ、なかには規定量を超えると閲覧できなくなる措置をとるところもあります。

具体的にどれくらいの量か?

たとえば、1000文字ある記事のページを表示すると、これだけで1KB(1000 Byte)です。もし画像が1枚あると、大きさにもよりますがたとえば30KBとします。画像は文字の情報に比べるといかに大きいかがわかります。動画はもっと増えます。

ここでは記事に書かれた文字だけに注目しましたが、実際にはHTML(Hyper Text Markup Language)タグというものがすべて付きます。HTMLだけで書かれたwebサイトはもちろん、WordPressでも他のCMSでも同じです。HTMLタグの目的は、一言で表現するとwebページを構成するためです。すべてのwebページは例外なくHTMLというwebブラウザ用の言語で書かれています。

WordPressで記事を書くときに、HTMLの存在を知らないかもしれませんが、WordPressの内部ではすべての記事をHTMLの書式に変換します。

HTMLタグの量がどれくらいかが関係しますが、元の記事の生の文章と同じ程度か、その数倍に増えることもあります。先ほどの例は、生の文章が1KBですので5倍で5KBです。

実はまだあります。

CSS(Cascading Style Sheet)は文字の大きさ、色、配置、背景色、段落書式(左右と上下のマージン、その他)などを行うための付随した情報です。たとえば段落タイトルの文字の大きさや配置を変えたり、色、長さと太さを指定したラインを引いたりできます。(今ご覧いただいているこのサイトではこれから設定します。)

この部分だけで、普通の長さの記事の数十倍、具体的には100KB近くまで膨らむこともあります。ただ、その全てを使う訳ではありませんが。仮に、ここでは全体の2割を使うと仮定すると20KBです。

これで、文字情報の部分を合計すると26KB程度まで膨らみ、画像の分を足して56KBです。

この記事を何人が閲覧するかで転送量を計算します。

100人 100 x 56KB= 5.6MB
1,000人 1,000 x 56KB= 56MB
10,000人 10,000 x 56KB= 560MB
100,000人 100,000 x 56KB= 5.6GB

ここまでは、あくまで机上の単純な計算です。

実際にどれくらい必要なのかが知りたいところかと思います。

個人の経験では、月間6000ページビューで約3.1GB(ギガバイト)で、これは管理人が所有するあるサイトの2019年10月下旬から30日間の生のデータです。1日あたりの平均は約103.6MBです。

先ほどの机上の計算例と比べると、1万人で560MBですが6000人では336MB=0.336GBですから、仮定した閲覧する量がまったく足りないことがわかります。10記事ならだいたい合う訳です。

ここで、問題はレンタルサーバーのプランで制限する転送量が現実に足りるかどうかです。

一覧表のプランで最も低い転送量は、月間で3GBです。先ほどの3.1GBと比較すると少し不足することがわかりますが、閲覧者がもっと増えるとたぶん足りません。

生データを提示したサーバーの転送量の限界は500GBです。(ちなみに、今ご覧になっているのは別のサーバーで無制限です。)

先ほど記したように、多くの場合は制限量を超えたらどうなるかを神経質に気にする必要はなく、すぐ閲覧できなくなるというものではありません。

これからレンタルサーバーをはじめて契約する場合は、転送量はあまり気にしなくても良いのではと思います。webサイトの人気が上がり、転送量が増えたらサイトを引っ越すことができます。

レンタルサーバーの契約

レンタルサーバーにはいろんな料金プランがありますので、決めるまでは悩むかもしれません。

目的にぴったり沿ったレンタルサーバーのプランを見つけたら、契約を行います。契約はレンタルサーバーのサイト(ホームページ)でできます。

用意するもの
・契約者名
・ユーザー名
・パスワード
・メールアドレス
・クレジットカードの情報(カード番号、セキュリティコード、満了日時、利用者名)
・携帯電話の番号 SMS認証のため(利用できない場合は別の手段の提示あり)

備考 ユーザー名とパスワードに使える文字は、英数字のみ、文字数の制限があることが少なくないです。

以下は、個人情報を扱う際の基本的な注意です。
まだセキュリティに対する意識が低いと思われる場合は、次の事柄に注意してください。

個人情報を記録する際の注意

ユーザー名、パスワードやメールアドレスなどは、できればExcelやこれの互換品、またGoogle spreadsheet など、以上のスプレッドシートアプリやパスワード管理ソフトなどに保存します。スプレッドシートアプリを使う場合はパスワードで保護します。

「パスワードなどの重要な個人情報をメモに書いたりしない」、ということを良く聞きますが、まったく現実的な話ではありません。3個以上の複雑なパスワードを正確に覚えておくことは、普通の記憶力では困難です。パスワード管理ソフトはその目的で作られたものです。

個人用のPCは、普通は第三者が簡単に触ることはできないと思いますので、それほど神経質になる必要はないです。テキストエディタに保存してもほとんど問題ありませんが、次のことに注意してください。ウィルスに感染すると個人情報を盗まれる危険があります。

・知らない送信者が送りつける怪しいメールのリンクは絶対にクリックしない
・同様に、怪しい添付ファイルを間違っても開かない
・PCのメールアプリはスパムフィルタを備えるか、スパム対策付きのメールサーバーを使う
・銀行や有名なゲームメーカー、また大手サイトなどの名前を騙る怪しいメールに警戒する
・怪しいwebサイトには近づかない

以上は、本題の内容よりも多くなりましたが、基本的な注意を怠ると危険に遭遇しやすくなります。

レンタルサーバーのお試し期間 表[#2]

お知らせ。 タイトルと本文で、「表[番号]」の記載や、他の記事を参照する箇所がある場合があります。「表」と関係する記事は近日中に掲載します。

レンタルサーバーを提供する会社はいくつもあり料金プランにも種類がありますが、検討するといろいろ悩むかもしれません。

良さそうなプランが見つかったら、本契約に入る前にお試し期間を利用できるレンタルサーバーがあります。

お試し期間の長さ

期間の長さは7日〜30日程度で、お試し期間がないものもあります。

お試し期間中の解約

もし気に入らないときは、お試し期間中に解約すれば料金はかかりません。

その間にいろいろと試すことができますが、この特典はレンタルサーバーを使うのがはじめての人はあまり興味がわかないかもしれません。

なお、お試し期間中はすべての機能を使うことはできず制限を受けるものや、特に制限のないものもあります。

エックスサーバーの例では、次の機能を利用できません。
・メールアカウントの作成
・その他プログラムを用いたメール送信全般
・サブFTPアカウントの追加

お試し期間中に「このまま契約しよう」と思ったら、支払い手続きを行えばそのまま本契約に移行します。

レンタルサーバーの無料独自SSL 表[#17]

SSL(Secure Socket Layer)はコンピュータネットワークの通信を安全に行うための仕組みで、暗号化通信により情報を守ります。

独自SSLは、購入した独自ドメインを利用できます。これに対し、共用SSL、または共有SSLは独自ドメインを利用できません。

「独自ドメイン」について、詳細は独自ドメインとはをご覧ください

SSLを利用できる場合でも、所有する独自ドメインを利用できるかどうかがポイントです。

最近のレンタルサーバーは無料の独自SSLを利用できるところが増えています。

有料のSSL

有料のSSLを利用するにはSSLサーバー証明書が必要で、料金は年間千円から20万円程度まで幅があります。一般に知名度と信頼度が高いほど値段も高いです。

レンタルサーバーのドメイン名の関連付け(DNSへの登録)

取得したドメイン名をホームページ(ブログ、webサイト)ではじめて利用するためには必要な初期設定があります。

ドメイン名を取得(登録)する方法は、ドメイン名の取得(登録)をご覧ください。

初期設定は、DNS(Domain Name System)の一部であるネームサーバー(DNSコンテンツサーバー)に登録する作業です。レンタルサーバーの会社から購入すると、多くの場合はそちらでやっていただけるところが多いです。

所持するドメイン名をレンタルサーバーの契約とは別に取得した場合は、取得した会社のサイト(ホームページ)でネームサーバーの設定を行うことが必要です。

DNSについて、詳細はドメインとDNS Domain and DNS: Domain Name Systemをご覧ください。

ドメイン名の取得(登録)

レンタルサーバーをはじめて契約しようとする人は、自分のホームページ(ブログ、webサイト)を公開することが目的と思います。そのページは自らが記事を書くか、または代行する人や会社に頼んで制作する方法もあります。

インターネット上にはたくさんある無料ブログサービスなどでもホームページはできますが、WordPressなどで外観に気を配り制作したものには独自のドメイン名をつけたくなるはずと思います。

ドメイン名を取得(登録)するには、ドメインを扱う会社から購入する場合と、ドメインも扱うレンタルサーバーの会社からも購入できます。

レンタルサーバーを契約するときは、ドメインも一緒に購入(登録)できるところが多いです。

独自ドメインとは」で記したように、すでに登録してあるドメイン名は使用できません。

ドメイン名はトップレベルドメイン(TLD: Top Level Domain)までを含めた名前ですから、TLDが異なると別のドメインです。

たとえば、sample.com を購入できないとき、sample.net はまだ購入できるかもしれません。その際に、.com や.netなどのTLDが異なると料金も変わります。

ドメイン名を取得する前に、いくつか候補を考えておくといいと思います。

同じドメインなら値段も同じ?

ドメインの値段は、安いものは数百円またはもっと安いものから、高いものは数10万円まで様々です。キャンペーンのときは安く買えますが、それも初年度のみで、翌年の更新時は普通の値段に戻るのがほとんどです。

たとえば sample.com を登録(購入)しようとするとき、A社は1680円で、B社は1480円ということがあります。値段の差はわずか200円ですが、少しの差でも仮にドメインを100個も所持すれば年間で2万円の差額が生じます。