レンタルサーバーを格安(激安)で使うには?

ホームページ(webサイト)を運営する上で、レンタルサーバーの料金は気になるかもしれません。

無料のレンタルサーバーは使えないか?

費用を抑えるために無料のレンタルサーバーも利用する選択肢もありますが、これと引き換えに大きな問題があり、大事なブログを運営するのであればおすすめできません。理由は次の記事を参考にどうぞ。レンタルサーバーは無料で使えるの?

WordPressを利用したい場合

最近はWordPressを利用する人が増えているようですが、そのためにデータベースの機能は必須です。格安(激安)のレンタルサーバーにはこの機能を備えないものがあり、残念ながらWordPressを利用するのはあきらめるしかないです。データベースは、入力したすべての情報(アップロードした画像を除く)を記録する機能で、これがないとWordPressは動きません。詳細は次の記事を参考にどうぞ。レンタルサーバーでWordPress(ワードプレス)を使うには?

格安(激安)のレンタルサーバー

格安で使うには月額数百円から利用できるレンタルサーバーはいくつかあります。ただ、自動バックアップ機能がないものがほとんどで、初心者にはおすすめしません。少し前に調べたときは、自動バックアップ機能付きはminipopの月額¥275のみで、ディスク容量が50GBでちょっと少なめですが、それ以外はまず十分かと思います。
 minipopのミニプラン 表1-2 データベース数:1〜5のレンタルサーバー

自動バックアップ機能

自動バックアップ機能なしであれば選択肢はいくつかあります。上記の表1-2のロリポップ!も加えて、表1-1から選べます。自動バックアップ機能付きは料金が上がる傾向ですが、表2-1表2-2から選べます。

料金プランの変更について

料金プランのなかには、下位から上位、またはその逆向きに途中で変更できるものがあります。たとえば、安い料金プランで始めて、途中で上位のプランに変更する使い方ができます。料金プランを変更する目的は、上位のプランのほうがディスク容量が多いため変更したい場合や、なかには料金プランによりデータベース数上限の違いなどがあります。

詳細はレンタルサーバー料金プランの変更 表[#1]を参考にどうぞ。

レンタルサーバーでWordPress(ワードプレス)を使うには?

ホームページ(webサイト)でWordPressを使うのは、もう普通のことになったようです。

WordPressを使うためには、レンタルサーバーにデータベースの機能があることが必須の条件です。
なお、WordPressそのものは公式サイトから無料で取得でき、レンタルサーバーのなかには下記で説明するようにワンクリックで設置できるところもあります。

WordPress本体は無料で利用できますが、膨大な種類があるWordPressテーマやプラグインは、その多くは無料で入手できますが、なかには有料のものもあります。WordPressテーマはwebサイトの外観を変えることができ、プラグインは機能を追加する部品でとても一言では説明できない多種多様な機能がありますが、WordPressの管理画面からも入手できます。

データベースについて

データベースが何であるのかをごく簡単に説明すると、ユーザー(利用者)の入力した全ての情報、各種の設定情報をはじめ、記事の内容もすべてこのなかに格納します。

格安のレンタルサーバーにはデータベースの機能がないものがありますが、この場合はWordPressを使うことはできず、あきらめるしかありません。

レンタルサーバーにはデータベースの数がいくつまでという仕様がありますが、簡単に言えばWordPressで構成するwebサイトを何個まで作れるかという指標を表す数です。実際には1個のデータベースだけで複数のWordPressサイトを作ることはできますが、安全を考えると1個だけ作成するのが無難です。

WordPressの設置について

レンタルサーバーのなかには、ワンクリックでWordPressを設置できるところもあります。この場合は最小限の手間でWordPressサイトを作成できます。

もしこの機能がなくても、WordPressを設置することはそれほど難しくない作業です。レンタルサーバーの管理画面の操作やFTPソフトウェアを使ってできます。その場合はファイル転送の機能を利用することが多いですが、サーバー側にもこの機能が必要でほとんどのレンタルサーバーにはこの機能が備わっています。

PHP言語について

WordPressは、コンピュータ言語の一種であるPHPで書かれたアプリケーションソフトウェアで、サーバー(これもアプリケーションの一種)の環境の下で動作します。したがって、サーバー側であらかじめこの準備をしておくことが必要ですが、具体的にはPHP言語が動作する環境が必要です。

WordPressが動くサーバーの仕様には、PHPのバージョン(版)を表す情報があります。契約しようとするレンタルサーバーで、どのPHPのバージョンが使えるかは販売ページに記載があり、契約後に閲覧できるサーバーの管理画面でも確認できます。

WordPressを開発する公式サイトであるWordPress foundationによれば、基本的にはすべてのPHPの版で動作するはずという意味のことを書いてありますが、すべての版の環境でテストしたことを保証するものではない、という記載もあります。WordPressのバージョンも多数あるため、現実にすべての組みわせをテストできないというのが実際のところだと思います。

PHPのバージョンは数字が大きいほど新しいですが、WordPressの動作に影響することがあります。古い版では十分な動作速度が得られないことや、不具合が生じるなどの問題が発生することもあります。

レンタルサーバーの会社で有名なところは、PHPの最新版の環境も提供することが多く、サーバーの管理画面でどの版を使うのか指定して選ぶことができます。

テスト環境について

「さくら」、「COREPRESSクラウド」や「ドメインキング」レンタルサーバーはWordPressのテスト環境を利用できます。テスト環境は本番サイトで試す前に、リハーサルを行える機能です。たとえば、新しいプラグインを追加して不具合がないか、WordPressテーマを変更して見えかたがどう変化するのかなどを試すことができます。

テスト環境は自分で用意して作成することもできますが、それなりの知識やスキルが必要です。テスト環境を作るにはインターネットには接続しないローカルサイトを使うか、インターネット上のサイトを使うのか、大きく分けて2種類あります。

レンタルサーバーの値段(月額料金)の相場はどれくらい?

レンタルサーバーの費用はできるだけ安くしたいと考えるかもしれません。

料金は月額数百円から数万円以上まであります。年間契約にすれば安くなることも多いです。なかには1時間単位で課金する時間貸しの会社もあります。

無料のレンタルサーバーを提供するところもあります。無料でブログを運営できれば節約できるとお思いかも知れませんが、無料と引き換えに大きな問題があります。大事なブログを運営するのであればおすすめできません。その理由は次の記事を参考にどうぞ。
レンタルサーバーは無料で使えるの?

共用型と専用型

料金は月額数百円から数万円以上と大きく異なりますが、理由はいくつもあります。

利用方法で分けると複数のユーザー(利用者)が共同で1台のサーバーを使うのか、専用で独占して使うのかの違いです。交通手段に例えるなら、バスを利用するのかタクシーかの違いと似たところがあります。乗り合いバスは共用サーバー、タクシーは専用サーバーです。

月額数万円以上もするレンタルサーバーがある理由のひとつは、専用型サーバーであり、性能は極限まで高いことがほとんどです。サーバーに使うコンピューターの性能だけではなく、通信回線の容量(閲覧者が多いときでも表示が早い)が大きく異なり、専用サーバーはすべてが高性能です。

インターネットにつながるサーバーはいくつもの種類がありますが、一般の利用者がレンタルサーバーと言うときは、実際にはwebサーバー(httpサーバー)のことを指すのがほとんどで、この機械に閲覧してもらうためのホームページ(webサイト)の情報を準備しておきます。

専用サーバーは料金が高いため、一般の多くの利用者は共用サーバーを使うのが普通です。共用サーバーは月額数百円から数千円程度で、値段が異なるのは、ディスク容量や、自動バックアップ機能があるか、問題が起きたときのサポート体制などの違いです。

HDDとSSD

サーバーに情報を蓄える場所は、従来はHDD(Hard Disk Drive)が主流でしたが最近はほとんどがSSD(Solid-state Disk Drive)に変わりつつあります。理由は読み書きの速度で、SSDは機械的な動作がない半導体のため桁違いに早く、サーバーの用途にはうってつけです。

余談ですが、SSDはdisk(回転する円盤)という名称は付いているものの、回転する円盤はなく従来のHDDを言い換えただけで、実際にはdiskではないRAMなどと同じような半導体素子の回路です。

また、読み書きに要する素子単体の応答時間はHDDと比べると百万倍ほど早いものの、実際の装置は複雑になるため数百倍程度に留まるようです。

個人で利用するディスク装置でも、以前はSSDは高額でしたが徐々に安くなってきました。サーバーではHDDか、またはSSDのどちらかを選ぶ場合もあり料金も違ったのが、最近はSSD一択のものもあります。

ディスクの容量とファイル数の上限

サーバーに情報を蓄える場合に、まず十分なディスク容量を準備しておかなければなりませんが、ファイル数の上限が問題になることがあります。どういうことか説明すると、ファイル数が多いとディスク容量に達する前にファイル数の上限で制限がかかり、それ以上は記録できない事態が起こります。

ひとつの例ですが、実際に筆者の場合は、ディスク容量は約2.2パーセントしか消費してない状態で、ファイル数は上限の約33パーセントを消費してます。もし、このまま同じ調子でファイルが増えることを仮定すると、ファイル数が上限の100パーセントに達したとき、ディスク容量は約6.6パーセントで、容量の9割以上は空いたままです。

ファイル数の上限はサーバーを提供する側が決める数で、管理上の理由で上限を決めるか、または無制限の場合があります。無制限とは言っても、ディスクに格納できるファイル数はファイルシステムの物理的な制約があり、実際には有限の数です。数が非常に大きい場合は「無制限」と謳っても問題ないからです。

ファイル数の上限は公開していない会社が多いのですが、問題になる場合はこれがわかっているレンタルサーバーを使うことが必要です。なかには、ファイル数の上限がない、つまり無制限ということもあり、この場合は容量だけを気にすれば済みます。

レンタルサーバーは無料で使えるの?

レンタルサーバーを提供する企業はたくさんあり、いくつかは無料で使うこともできます。

ホームページ(webサイト)を作り、公開したい場合があります。無料のレンタルサーバーを使うのか、または有料のものを使うのかを決めなくてはなりません。

結論をはじめにお伝えすると、そのホームページ(webサイト)が大事なものであるならば無料のレンタルサーバーを使う選択肢を考えてはいけません。反対に、それほど大事なものなければ無料のものを使う選択肢はあります。

有料のレンタルサーバーをお探しなら、次の記事を参考にどうぞ。
レンタルサーバーの比較表と選ぶときのポイント

無料のレンタルサーバーは使えない理由を次に説明します。

無料のレンタルサーバー
無料のレンタルサーバー

そのサービスはいつまで続くのか

第1の理由は、無料のレンタルサーバーサービスは、いつまで続くのか保証は何もなく、また提供を続ける義務もなく、何もわからないからです。いきなり止まることはなくても、たとえば来月いっぱいで提供を終了するという通知が来るかもしれないです。

もちろん、有料のものでも何年何月までに停止するという通知が来ることはあり、実際に筆者はその経験があります。しかし、その時期はかなり先で、1年半後に止まる予定というように期間は余裕がありました。

レンタルサーバーの費用は年払いにすれば月払いよりも割安になることが多いです。

年払いは1年間の契約を意味しますから、少なくとも1年先までは使えると考えることができ、レンタルサーバーの提供側はその義務が発生します。提供する側が何らかの事情でできなくなった場合は、契約書にその内容の記載があるはずですが、ここでは触れません。いずれにしても、通常は1年先までは使えるのが当たり前です。

これに対し、無料のレンタルサーバーはこのような保証は何もありません。

暗号化通信
暗号化通信

httpsを利用できるか?

第2の理由は、これもかなり重要ですが、無料のレンタルサーバーはhttpsを利用できません。httpではなく、代わりのhttpsを使うのが重要である理由は、セキュリティです。

実際に多くの場合は、セキュリティの問題よりも次の点が重要かと思います。httpsはGoogleも推奨しており、さらに言えばhttpsではないwebサイトはGoogleからは嫌われる傾向にあります。つまり、条件を満たさないhttpのwebサイトは、集客が困難で難しくなることを意味します。

2023年9月時点で、筆者が知る限りではhttpsを利用できる無料のレンタルサーバーは存在しません。

FC2ブログは無料で作ることができるブログサービスで、httpsを利用できますが、あくまでブログサービスの域を出ず、レンタルサーバーではないのでここでは除外します。ブログサービスとレンタルサーバーの違いは、どんなwebサイトを作れるのか、自由度は大きく異なります。

自由度は、どんな機能を使えるようにするのか、またどんなデザインにするのか、などの部分のことで、FC2などは制約が大きいですが、レンタルサーバーを利用すると自由に設定できます。

FC2ブログは無料で利用できますが、サービスをいきなり終了することは考えにくいと思います。また、無料の割には豊富な機能があり良くできているのかもしれませんが、やはり上記の第1の理由に該当しますから、大事なwebサイトに使用するのはおすすめしません。

httpsについて簡単な解説

ここでは込み入ったことは省いて簡単に説明しておきます。

httpsはSSLという技術を利用して通信を暗号化する仕組みで、webサイトを利用するユーザーのセキュリティを確保します。SSLを利用しない、通信を暗号化しない場合はhttpを表示します。

ここで言う通信は、webサイトを利用するユーザーが開いたブラウザと、閲覧中のwebサーバー間の情報のやりとりです。

閲覧中のwebサーバーが、たとえばクレジットカードの番号を入力する場面であれば、もうhttps以外には考えられませんが、そこまでセキュリティに気を使わない通常の場合でもhttpsはほとんど当たり前になってきました。

海外のwebホスティングサービス(=レンタルサーバー)を利用する場合ですが、無料のものは登録した個人情報を業者に売り渡すことがあるようです。まさかパスワードは漏らさなくても、登録した名前やメールアドレスは第三者に知らされると考えたほうが良さそうです。日本国内ではこんなことはないと思いますが、海外のwebホスティングサービスを利用するときは注意が必要です。

やっぱり無料のレンタルサーバーは使えない

以上の理由から、大事なブログ運営する場合は、無料のレンタルサーバーは使えないと判断すべきことがおわかりかと思います。

有料のレンタルサーバーをお探しなら、次の記事をご参考に。
レンタルサーバーの比較表と選ぶときのポイント